こんなことって、あるんですね。――その(3) – なんトラ138

 さて、安全な野菜の供給システムがようやくできたと前回に書きました。それは理にかなっていました。
 野菜の種が一番発芽しやすい条件というものを試行錯誤しながらまず見つけるのです。温度、湿度、そして日のあたり方などを理想的な状態を維持するのです。そして発芽した後は旬(しゅん)の状態をいつも保ちつつ栽培するわけです。
 旬というのはそのものが一番美味しい時期のことですから、人間としての身体もその栄養を受け入れやすいわけですから、身体にも良いことは間違いありません。現代に生きる人間はそうした条件の良い野菜を常に食しておらねば、もたないほどの環境の悪さにさらされていると言っていいのです。
 だからいつも旬の状態の野菜を作ることに意を注ぐのです。

 発芽して成長していくと花が咲きます。これも通常であれば蝶や蜂が、花から花へと飛んでいって受粉し実を結ぶということになるのですが、近年の、蜂が気候の変動によって育ちにくくなるあるいはいなくなるというようなことが起こると、その受粉もままならぬことになります。
 そうすると土地(畑)にホルモン剤入りの農薬をまいて、受粉するように仕向けます。そうしなければ収穫に出来不出来の状況が生まれて事業にならなくなるからです。しかし水耕栽培の場合、ハウスの中に蜂の巣を持ってきて放すのです。こうすることによって自然な受粉が促されるのです。
農薬はなるべく使いたくないですからね。
 
 このように水耕栽培でつくられた野菜は“百年野菜”というネーミングで世に出始めています。百年前は農薬まみれの野菜なんて存在しませんでした。そしてこれから百年後のこどもたちのことを考えて食、野菜を考えたい。そんな思いで山根さんは名付けたと言います。
 天候に左右されなければかなり低いと言われている日本の食糧自給率も必ずや上がってくるはずです。そしてこの不況の中、職業の創生にもつながろうというものです。一挙両得というのはこういうのをいうのでしょう。
 今後“百年野菜”という名前はポチポチと、あちらこちらで耳にすることも多くなってくることと思います。若さに任せて強引なことをやってばかりいて自分の身体を痛めつけてきたボクですが、少しずつ良い方向に考えるようになって来ました。良い物を広げる、つまり広報・パブリックリレーション(PR)するということを知らず知らずにやってきたこれまでの行き方が、役に立つならば大いにお手伝いをしようと考えています。

 関わっていくうちにいろいろと勉強をすることになると思います。そんななかで、ボクの琴線に触れるような凄い話、素敵な話があったらまた書かせていただくと思います。
ともあれ、自分にとってはかなり衝撃的な再会と刺激的な行動をする山根さんだったので思わず3回の連載になってしまい、失礼致しました。

それでは次回の“なんトラ”までごきげんよう。