NBAの2009-10シーズンが開幕しました。これから来年の6月までなにかと一喜一憂の騒がしい日々が続く方が多いのではないかと思います。それもまた楽しみなものですな。そして、何だかんだと言いながら早いもので、bjも一足早い10月3日から5年目のシーズンに突入しました。
現在のところ、イースタン(東)・カンファレンスが仙台、新潟、東京、埼玉、浜松・東三河、富山の6チーム。ウエスタン・カンファレンスが新加入の京都を入れて滋賀、大阪、高松、福岡、大分、沖縄の7チーム。計13チームで2009-10シーズンを行っています。

3年目のシーズンまでは外国籍のプレイヤーが何人出てもよく、極端なチームは5人の外国人プレイヤーが出ていたこともあるほどでした。まあ、コーチとしては勝つための方策として取った作戦でしょうし、ルール違反でなければどんな手を使ってもいいのですからそれはそれで面白かったものです。
各フランチャイズのファンも初めてバスケットボールなるゲームに触れて間もないころでしたから、勝てばただ嬉しいということだけで納得していた節があります。プレイ的には外国人プレイヤーが最後にダンクで決めると会場が一気に盛り上がるという感じでした。
しかし、そこそこバスケットを観込んで来たファンにとっては、なんとなく軽い感じがしていたのではないかと思います。バスケットの醍醐味はどんなレベルでも緊張感あふれるギリギリの競り合いにあると私は思っていますので、そんな場面が少なかったように思うのです。

そこで進化するリーグを標榜しているbjは4年目のシーズン、つまり昨年から外国人プレイヤーのオン・ザ・コートの枠を3人にし、アジア人は外国人枠に入れないというルールを作りました。現実的にまだ韓国や中国人のプレイヤーはいますがレギュラークラスになっている選手はいませんので、日本人選手のプレイイング・タイム(PT)がかなり増えるという結果が出てきました。
昨シーズンはまだちらほらという感じで目立たなかったのですが、今シーズンは俄然ブレークし始めました。日本人で20点オーバーの得点をあげる選手が続々と出てきています。サッカーもそうですがバスケットボールもギリギリの場面で点が獲れないという状況が世界選手権で現れて、スコアラー不足が指摘されていますが、コンスタントに得点できる素材が出現してきていることは本当に嬉しいことです。

とくに目立っているのは東京アパッチの青木康平、滋賀レイクスターズの城宝匡史、高松ファイブアローズの岡田優、琉球ゴールデンキングスの金城茂之ら。彼らは見ていて楽しいプレイヤーに成長してきました。
bjのスタートからTVの実況解説を務めさせてもらっておりますが、だんだんゲームの流れを中心に話せるようになって来ているのを感じます。最初の頃は外国人選手のダンクばかりが目立つ大味なゲームが多かったのですが徐々にきめが細かくなっています。
これは偏(ひとえ)に彼らがワンランク上のプレイをするようになって来たからといえましょう。彼らの成長でコーチもいろいろと手を打つ手段が増えていると思います。ありがたいことです。こちらとしてはいろいろお話する時のバリエーションが増えるからなのです。

それと、日本バスケットボール協会が方針の転換を試みてbjとJBLの歩み寄りを模索している現在、彼らが得点源としてナショナルチームに入って、国際ゲームで活躍するという夢も見ることも可能になって来ました。
少しずつですが変化してきそうな予感です。これらはすべてbjのプレイヤーの成長にかかっているといって過言ではないのです。なぜなら当初プレイヤーの資質はJBLが圧倒的に上と言われていたのですから…ね。さらに前記したプレイヤーに続く圧倒的な選手の出現を期待したいものです。
楽しみなシーズンインになっています。

それでは次回の“なんトラ”までSEE YOU!