10月6日から9日まで台湾に行って来ました。主だった理由は8日に行われるNBAのプレシーズン・ゲームの取材です。公式戦だったジャパンゲームスはすべて観ていましたので、同じアジア地域で行われるゲームはどのような雰囲気のなかで行われるのか、また対戦する2チームの様子を現地で見てみたかったのです。
正式名称はNBA GAMES 2009-TAIPEI。来台し、試合をしたのはデンバー・ナゲッツとインディアナ・ペイサーズ。ナゲッツの中心プレイヤーはチャウンシー・ビラップス(PG)とカーメロ・アンソニー(SF)。その他は先シーズンと変わりなく、新メンバーもあまりぱっとしてはいませんでした。一方、ペイサーズを牽引するのはT.J.フォード(PG)とダニー・グレンジャー(SG)。ジャーメイン・オニールが抜けて再建の年になりますが、派手なプレイヤーはいませんがそこそこ仕事をこなす面子が揃っているようです。
プレシーズン・ゲームというのは15人以上20人未満位の選手を選抜しておいて、開幕時には12人までに絞るためにコーチが試合で使ってみてセレクトする訳です。そのシーズンのレギュラー予定の8人以外を選ぶので、スレスレのところに位置するベテランや若手選手は必死です。田臥選手の例を見てもお分かりいただけると思います。毎年毎年チャレンジしていましたよね。
その中でも印象に残ったプレイヤーは、ペイサーズのジョッシュ・マクロバーツ(PF)とA.J.プライス(PG)のデューク出身コンビ、そして試合には出ませんでしたがゲーム前の練習を必死にアシスタント・コーチとやっていたノースカロライナ大出身のタイラー・ハンズブロー(C)らは何かやってくれそうな予感がします。
全体を通して観た感想は日本でのゲームより「NBAの楽しみ方が解っているなぁ」と言う感じでした。台湾という国は否が応でも大陸の中国の影響無しには存在できない国です。ですから国民は自衛手段として、香港の国民がそうであったように家族の誰かがカナダ、アメリカ、オーストラリアなどの国籍を保証として持つようになっているようです。いざとなったら逃げるために、なのですね。故にスポーツも外国で見る機会も多いでしょうし、取り入れるのも早いようです。アメリカは台湾を自由圏の砦的に考えていたため、野球、バスケットボールが大人気です。そんな所も大きく影響しているのでしょう。
何点か写真をご覧下さい。本当に凄い盛り上がりでした、両チームのマスコットのブーマー(インディアナ)とロッキー(デンバー)とじゃれあうファンのレベルの高さに感服したものです。これは北京でも同様だったようです。NBAはワールドワイドになったものです。今回は心底実感させてもらいました。

さてさて、考えてみたら私もずいぶんとNBAの取材に行かせて貰いました。一番最初は1978年、今から31年も前のことです。そのころはFAXもありませんでしたし、もちろんe-mailなどありません。1か月位前に手紙をチームに出しての取材申請でした。取材に行ってもアジア人なんて一人もいません。いつも聞かれたものです、「どこから来たの?」「日本にもバスケットボールはあるの?」なんてね。
思わず思い出してしまいました。便利な時代になったものだとつくづく思います。
久し振りのNBAの取材でまたまた火がつきました。bjが出来たことによってアメリカへ行っての取材が減ってしまっていましたが、再開です。ジョージに電話、いやメール、いやスカイプしなければ!
それでは次回の“なんトラ”までSEE YOU!