残念なリリースがbjのPR担当から流れてきました。以下の通りです。

  bjリーグでは、東京アパッチが、2011-2012シーズンに参戦出来ないことが決定いたしました。従いまして、2011-2012シーズンに関しましては、19チームにてシーズンを行います。
bjリーグでは、来季の参戦に関しまして全チームを対象に審査を行っており、2011年5月26日には東京アパッチの参戦も認め、20チームでの開催を発表しておりました。しかし、当初予定されていたビジネスパートナーやスポンサーの確保が難しくなった旨、東京チームより報告があり、来季の参戦に関して難しいとの申し出がありました。リーグもこれを了承し、2011-2012シーズンは19チームでの開催とすることを決定致しました。
東京チームの選手の扱いに関しましては下記の通りのスケジュールとなります。また、その他事項に関しましては、今後、チーム、その他関係各所と連携の上、決定してまいります。
■東京アパッチ 選手の扱いについて
6月8日(水) FA権行使の期限
6月9日(木) 既存15チームによる、プロテクト選手(確保する選手)のリスト提出
⇒東京からのプロテクトはありませんので、FA権行使を行わなかった選手は、すべてプロテクトから外れた形となり、エクスパンション・ドラフト(分配ドラフト)の対象となります。
6月16日(木) エクスパンション・ドラフト(分配ドラフト)の実施 ※新規参入の4チームが、既存チームにプロテクトされなかった選手から希望選手を指名
6月23日(木) 既存15チームが、既存選手にA契約をオファーするか否かの期限
6月23日(木)夕方 “仮保有権名簿”を公開
⇒東京の仮保有権の保持はありませんので、FA権行使選手以外で、エクスパンション・ドラフト指名されなかった選手はすべて自由契約選手となります。

 あっさりと2011-12年度のシーズンは参戦しないということを発表したということです。東京アパッチサイドから、東日本大震災の影響でスポンサー確保が困難になったというという申し出があり、リーグが了承したという形をとっています。
 2012年以降の活動再開については「社内、リーグと協議の上、可能性を検討する」と運営会社は言っており、リーグは「他の会社が運営に名乗りを挙げる可能性もある」と言っていますがチームの消滅の可能性も否定できない状況と言えましょう。
 東京アパッチは過去6シーズンで運営会社が4回変わり、観客動員もジリ貧でここ2シーズンは平均1000人あまりと苦戦していました。昨シーズンはアメリカの投資会社が経営権を取得したと発表し、ユニフォームもレイカーズのようなイメージとオペレーションもアメリカナイズされたものとなり、明るい兆しも垣間見えたのですが、復活するには到らなかったのです。
 3月11日の震災後は電力不足からの計画停電や体育館の確保不能を理由に、活動をいち早く停止してしまいました。まぁ、“赤字をこれ以上増やさない”と言う理由を第一としたのではないかと勘ぐる向きも多数あったようです。

 この後、どういう結果になろうとも東京アパッチのこれまでのトライを良しとしたいと思います。東京のチームとして6年間で3回ファイナル4に残り、初年度が3位。3年目、4年目が準優勝という成績でした。成績的には見事だといっていいと思います。
 ただ、オーガニゼーションとしてのフロントサイドは、bjの中で首都東京のチームがどのようなチームであるべきかということは、まるっきり分かっていなかったと言わざるを得ません。ストリートバスケ的なプレイシステムを5on5に持ち込んでチームのスタイルとし、それを若者が好むだろうなどという乱暴な発想でやってきたのです。
 もう少し王道を歩んで欲しかったと思うのは私だけではないはずです。東京はオーソドックスな構成のチームで戦っていって欲しかった、いろいろな面で全bjのチームの見本になるようなチームであって欲しかったと思うのです。

 ともあれリーグが立ち上がって6年間の疾風怒濤の時代は終焉を見ました。たとえ東京のチームが消滅したとしても(まだ分かりませんが…)、リーグが存続する限り必ずや新たなチームは出来てくるのではと思います。NBAの創設時の頃を見れば容易に予測は立ちます。
今後の成り行きに注目したいものです。

 それでは次回の“なんトラ”まで、ごきげんよう。