お待たせしました。2回目の「だむだむ探検隊」です。
前回はbjリーグ開幕戦について書きましたが、初日の話題に触れただけで字数がかさみ、全てを書ききることはできませんでした。 ということで、今回は引き続きbjリーグ開幕2連戦の話題です。

なかなかの盛り上がりを見せて初日を終えたbjリーグ。しかし、結論から言うと、2日目は厳しい現実を突きつけられました。
この日、有明コロシアムの観衆は1900人程度。前日に比べると非常に寂しい印象を受けました。といっても、これがJBLやWJBLなら十分入っているほうなんですけどね……。
しかしbjはプロ。客を集めないと商売にならないわけですから、リピーターを作る必要があります。この2日間だけで判断するのは気が早すぎますが、初日だけ来て2日目は来てくれなかった人が1000人単位にもなるというのは残念な話です。初日に「あの人達、かなりのアパッチファンだなー」と思っていた人達も2日目はいなかったり……。
調べてみると、他の2会場も前日に比べると観客数はだいぶ減ったようです。確実に3000人を集める新潟はともかくとして、どのチームもさらに努力しなければならないでしょう。
とはいえ、好材料がないわけではありません。ドラフトやサラリーキャップ制による戦力均衡化の成果なのか、開幕日の3試合はいずれも5点差以内という好ゲーム。緊迫したゲームを展開すれば、初めて見に来た人も「また来たい」と思ってくれます。何より大事なのは試合内容の充実。そういう意味では、今後に期待という感じです。

さて肝心のゲームですが、前日敗れたアルビが101-93でリベンジを果たしました。この日も終盤まで競った展開だっただけに会場は盛り上がりましたが、その盛り上げに一役買ったのがアルビの廣瀬ヘッドコーチでした。
少し控えめな感じもあった前日とはうって変わって、開始直後からコートサイドを動きまくり、声を出し続けます。極めつけは3Q。ルーズボールを奪われた小菅直人選手に対し、おそらく人類が発することのできる最大の音量で
「飛び込め!! 飛び込め!! ルーズボール負けんな!!!!」
会場中に響きわたったその声に、大きな拍手が送られました。
その後も脱いだ上着をフロアに叩きつけたり、長谷川誠に対する接触プレイで「ファウルですよ!! 危ないでしょう!!」と審判に詰め寄ったり(長谷川はこのプレイで負傷退場、肋骨骨折で年内復帰は絶望的)。サイドライン上で相手のジョン・ハンフリーと何やら話し込む一幕もあり、観衆を引きつけるパフォーマンスを見せていました。
その情熱で選手にも慕われる熱血漢が大いに本領発揮。ある意味、この日のMVPは廣瀬HCだったかもしれません。
ちなみにハンフリーとの会話の中身は「今のはそっちのファウルだろう?」「今のケースは取られる時もあれば取られない時もある。それにしても君はグレートシューターだね」「次も決めてみせるよ」というものだったそうです。

ゲーム以外で気になった点を一つだけ。
MCの方が観客を煽るのは新潟では見慣れた光景ですが、相手のフリースローにマイクを通してブーイングをしたり、審判のジャッジに「グッドレフェリー!」と叫ぶのは気になりました。この点は、2日目に僕の知り合いでアパッチブースターを名乗る方が直接要望を伝えたそうで、やや改善されていましたが……。
そして、試合状況の説明するのもMCの大事な仕事です。この2日間、「3ポイントシュート、○番・○○」とか「○番・○○、オフェンスファウル」などの説明がほとんどなし。これでは、初めて見に来た人が「今の笛は何?」ということになってしまいます。 この点でも、やはり新潟は何歩も先を行っています。そのうち詳しく触れる機会があると思いますが、bjリーグの記者会見でも司会を務めるフリーアナウンサー、関篤さんのMCは秀逸です。各ホームでMCを務める方は、一度だけでも新潟で関さんのMCを見ておいて損はないと思います。
それを踏まえた上で独自のカラーを出しつつ、あとは実戦で慣れることでしょう。いきなりパーフェクトを求めるのは酷というものですからね。MCの成長ぶりにも要注目といったところです。

その他にも問題点はいろいろとありますが、まだ始まったばかり。それらが今後改善されていけば、リピーターが増え、会場が盛り上がり、リーグの認知度が高まっていくはずです。それが、ひいては日本バスケ界全体の発展につながる、いや、バスケ界が発展する方法はそれしかないと言っても過言ではありません。
その中で僕はライターとして、頑張ってbjを取材し、できるだけ多くのことを伝えていきたい。それが、僕が日本のバスケをサポートする方法だと思っています。
僕の記事を読んで日本のバスケに興味を持ち、それぞれの方法でサポートしてもらえるようになったら最高です。