2008年の6月はちょっとショックな月でした。
少々先輩に当たる方々ですが、スポーツを通したお付き合いをさせていただいていた知り合いが、3人他界されてしまったのです。66歳がお2人、63歳がお1人です。
人として生を受けて暦が一巡して60歳を過ぎると、何が起こってもおかしくはないと覚悟はしておりましたが、ひと月に3人ともなると、いやでもいろいろなことを考えさせられてしまいます。
井上雄彦兄の“最後のマンガ展”の主題が“生と死”であっただけにいろいろと考えさせられました。
人間にとって唯一、絶対であり、確実なことは“人生とは死に向かって1歩1歩、歩むこと”だと、ボクが勝手に師とも仰いでいる小説家の池波正太郎氏もあらゆる場面で書かれています。
生を受ける時と同様に、死に至る時も自らがその時を選べるものではありません。それぞれのそこに至る病の原因はあっても、それが理由で亡くなるのではなく、その時がその人の寿命なのだと考えることにしました。どんなに気をつけていてもそんな状態が“起こる時は起こるし、起こらない時は起こらない”のですから、人間の浅はかな思考形態では計れるものではないからなのです。
で、まだ生きているボクとしては「今やれることを精一杯やるしかない」と考えることとにしました。そして僕自身がやるべきことが残っているうちは、あちらからもお呼びはかからないだろうと思うようにしました。
60歳を過ぎると体力的には落ちて来ます。しかし、考えることや生きる知恵を持つということについては円熟の域に到達しつつある時期を迎えます。これから5年、10年、15年…、どのくらいか分かりませんが、自らが楽しいと思えることにそんな知恵を生かしてトライし続けていくことしかないと再確認できた良い機会でした。
先輩たちが「そろそろよ~く考えろよ」と、示唆してくれたのでしょう。
かなりボクに影響力のあった方々だったし、あまりにも早かった他界だけに残念な思いで一杯ですが、先輩の分もいただいて“世にはばかる”ようにしようと思っています。
合掌。
それでは次回の“なんトラ”までSEE YOU!