BRACKET(ブラケット)を楽しみましょう。 – なんとら95

 3月から4月の上旬にかけて、ボクは1年で一番仕事の能率が下がります。それはバスケ好きにとってはたまらない季節であり、マーチ・マッドネス(狂乱の3月)なのです。この時季、アメリカのスポーツはバスケ一色になります。大げさに言えば、TVはどのチャンネルにあわせてもバスケットしかやっていないと言ってもいいほどです。でもそれはNBAではありません。
 我こそは一番のバスケ好きと言ってはばからない人たちが、日本中から集まっているHOOPHYSTERIAのメンバーでも仕事が手につかなくなる人はごく少数でしょう。そう、この時期はカレッジ・バスケットの全米選手権が行われているのです。
日本では、あまりカレッジ・バスケットは一般的になっていないので、NCAA選手権という大学全米NO.1を決めるゲームに一喜一憂する方は少ないと思われます。これはどうしても仕方のないことで、遠いアメリカでのことなので、新聞報道もまずないし、ピンと来ない人の方が多いのはどうしようもありません。
 おそらく気になる方は日本人であれば留学経験がある人、またはアメリカに住んだことがあり、狂乱の3月(March Madness)を経験した帰国子女ということになるでしょうか。または、バスケット狂のアメリカ人を友人に持った人だと思います。
 ボクもことあるごとにマーチマッドネスのことはいろいろな場で話してきました。特にTVの解説の時には、2月から3月にかけてはNBAのプレイヤーたちの話題はNCAA選手権のことだけに収斂すると訴え続けていました。現在では日本リーグやbjのプレイヤーたちなどもその話題でもちきりなのだそうです。それでなくとも、ボクはプレイヤーの出身地、および大学を必ず付け加えて話すようにしていたので、そこに気がつかれた方も多いのではないかと思います。
 近年、NBAのプレイヤーも高校から直接入団する例が多くなっていますし、さらにヨーロッパからのプレイヤーが多くなってNCAAの影響力は少なくなって来ているという印象ですが、いえいえどうして、カレッジ・バスケットを抜きにNBAは語れないのです。時代の流れで高卒プレイヤーが増えましたが、なかにはいきなり高額の報酬を得て生き方を誤るものもかなり出てきているようですので、コミッショナーのデイビッド・スターンもそんなところを鑑み、大学1年を終えないとNBA入りが出来ないというルールを作りました。この最終的着地点は2年終了時、つまりはたち(20歳)からというようにしたいということのようです。
 その証拠に高卒プレイヤーでNBAに入団して成功しているのは、ごく僅かケヴィン・ガーネット、コービー・ブライアント等両手に足りないくらいのものです。NBAとしても、TVで話す側の人間としても、ただ身体能力だけで社会対応能力がなく、物語のないプレイヤーなどまったく面白味に欠けるからなのですね。
 で、ここで主題のブラケットです。今年は3月16日がNCAA Selection Sunday(NCAAセレクション・サンデイ)でした。この日にNCAA選手権の組み合わせが決まり、どのような対戦になるかが分かるのです。これが発表されるとEast、Midwest、South、Westの4地区の第1シードから16シードまでの組み合わせが分かり、どこが勝ち上がってくるかという予想をするわけですね。これが楽しい。まあ、日本的に言ってみれば甲子園野球を予想するようなものでしょうか。
 自分の好きなチーム、また縁のあるチーム、過去の実績、今いるプレイヤーの実力、コーチの力量、そして無名でも勢いのあるチームとあらゆる条件を加味しながら占うのです。これが、さらに楽しい。
 実は、3月20日~24日まで月刊バスケやHOOPのライターであるジョージ・リベイロ氏が我が家に来ていました。毎日、ネットをチェックしつつ自分の予想をボクに語っていましたが、Westのセカンドラウンドのウエストヴァージニア対デューク、そしてSouthのセカンドラウンドのスタンフォード対マーケットの対戦はウエストヴァージニアとスタンフォードの勝利を確信していました。そしてみごとピ~ンポ~ンでした。理由は、彼の出身がウエストヴァージニア、出身大学がスタンフォードと言う至極簡単なものです。結構アメリカ人も単純な思考形態だと言えます。でも、これでいいのです。
 これがブラケットの楽しみ方なのですね。最初は少ない知識かもしれませんが、徐々に深くなって行くのですね。
 しかし、ジョージは「僕のブラケットはセカンドラウンドで早くもぶっ壊れた、まったく腹が立つ!」などと言っているのですから、こんなものなのでしょう。
 ボクもMidwestは完全にデストロイしました。第10シードのデイヴィッドソンが第7シードのゴンザガ、第2シードのジョージタウンそして第3シードのウィスコンシンを破るアップセット(番狂わせ)を続けたので、まるっきり予想だにしない結果となりました。でも、このアップセットがあるからたまらないのです。
 来年はセレクション・サンデイをこの“なんトラ”で前もってお知らせしますので、自分なりにやってみてください。ネットのCBSスポーツを検索すれば一発で出てきます。カレッジ・バスケットのBracketの項目をクリックして、Printable(印刷可能)でプリントアウトしてから書き込むのです。
バスケの好きな方なら迷わずGO!です。NCAA選手権の理解度は必ずアップすることを保証いたします。やってみてください。

それでは次回の“なんトラ”まで、SEE YOU!