日本のバスケを変えるのは、協会の理事じゃないっ!! – なんトラ93

 bj3年目のシーズンも終盤に入ってきてかなり盛り上がりを見せています。
 全国に散らばるフランチャイズのファンのことを、つまりサッカーで言うサポーターのことをbjではブースターといっていますが、なかなか面白い、思わぬ成長の仕方をみせていて素敵な感じに育っていっています。

 JBLスーパーリーグ、現在はまた元に戻って“日本リーグ”と言うようですが、そこではあり得なかったムーブメントがbjで起こっています。JBLのファン、というより観客は大げさに言えば80%は会社関係の人間か、バスケットボールのプレイヤーあがりの経験者で占められているといっても過言ではないと思います。概ね男性が多く、女性はWJBLの方に行きますからね。
 ボクが関係している大分ヒートデビルズが昨シーズンに取ったデータによると、毎試合約2000人の観客の60%は女性。そしてそのすべての観客の80%以上がバスケットボールのプレイ経験がない人が観に来ているという数字があります。
 土、日がゲームということは、中学や高校の練習やゲームのスケジュールと重なることもあるので、恒常的に来てくれる観客にはなり得ないわけで、必然的に新しいファン層を開拓して行ったということに成ります。

 そんなブースターですから、まだあまりルールもよく理解できない方もたくさんいます。しかし、チームを、おらがチームを応援するのにはそれほどルールに対する知識はなくても問題なく、皆さん本当に素直に楽しんで居られます。ボクなどかえって、素朴な質問をされて説明に困り、こちらがあたふたすることも多々あります。
 彼等、彼女等はチームに対する同好の志ですからすぐに仲良しになります。それまで町であっても通り過ぎていた人たちを、バスケットボールをするチームが繋いでいるわけです。東京や大阪などの都会ではあまり見られない現象なのですが、ゲームを観に来るのに地方では2時間位かかることは結構あります。土日のゲームですから、いちいち帰っていたら大変なので必然的にホテルや親戚などに泊まるという状況が出てきますが、アリーナで何度か会っている仲良し同志は「うちに泊まったら?」ということになり、さらに親しくなるという進化を見せるのです。たくさんそんな話を聞きました。
 まぁ、そこでお約束の好きなプレイヤーの話や、バスケのルールの臨時勉強会などにもなってしまうと言っておりました。

 この現象は地域のチームだけにとどまるものではなく、さらに拡大、進化していっています。
 いまや、自分のチームをホームコートで応援することから、アウェイで応援する所まで進んでいるのです。どの道いつかどこかへ旅行しようなどと考えている人はたくさん居るわけで、そんな人たちが「だったらアウェイのゲームを観て応援するついでに、観光と洒落よう」というわけです。これを“アウェイ・デビュー”と言うのだそうです。また、応援するというのにも聞いたことのない言葉が使われていて“ブーストしよう”などと言っています。これらはbjの用字用語辞典にもしっかり載りそうです。
 このアウェイへの遠征もプレイオフなどで知り合った地元チームのブースターにメールなどでしっかり連絡を取り合っていて「空港までのお迎えつき」という幸運な猛者の話も取材したことがあります。

 旧態依然の状況でここまできた日本のバスケットボールも、bjの出現によりニュータイプのスポーツになってきました。
 バスケの本場アメリカのNBAにもこのような現象を見ることはありません。まさに日本独自のスタイルが出来つつあるのです。ゲーム観戦と観光をというスタイルは、NCAA選手権のリジョナル(地区)のゲームでカリフォルニアのファンがユタやコロラドあたりに自チームのゲーム+スキーという話を聞いたことがある程度です。

 bjブースターたちの何事にもとらわれない行動はこれからの日本のバスケの世界を大きく変えるのではないかとボクは思っています。バスケを私物化して混乱に陥れている方々には結して理解できるものではない行動だからです。
 ボクは、ファン、ブースターに関しては無条件に“ブースト”しますので、是非お声をお掛けくださいませ。

 それでは次回の“なんトラ”までSEE YOU!!