最近嬉しいこと。 – なんトラ64

昨年末に、ラジオ日本の番組“マネースポーツ”に出させていただいたことはパブリシティーしていただいたので思い出される方もおられると思います。その後、TVの“サンデープロジェクト”、朝の情報番組“スーパーモーニング”にも出させていただきました。
 まあ、“マネースポーツ”は業界で裏方として頑張っている人をクローズアップするという番組なので分かるし、自分でも納得できるのですが、“サンデープロジェクト”は北朝鮮の拉致問題だし、“スーパーモーニング”は野球のWBC(World Baseball Classic)に関してだったので、まわりの、番組は視なかったけど出ていたという話を噂で聞いたという人からは「なんで?」「どうしてや?」という電話を貰いました。
 たしかにまるっきり異なった分野のことに、バスケ専門の島本が出るということはおかしなもんですな。

 さすがに、“サンデープロジェクト”は親愛なる将軍様が寵愛なさっておる次男のために体育館を作ってしまい、そして、そのコートはどうも国際規格ではないようだということで、コートの形を検証せよということで出させられたのでありました。
その体育館では国際親善試合も行われている映像があったのですが、フリースロー・レーンがNBAなのですね。スイスに留学されていた次男はそこでNBAにはまりシカゴ・ブルズのジャージを着用している写真も放映されました。そのジャージの背番号は91、なんとデニス・ロドマンでした。MJではないのに、なぜか理由も無いのに納得したことを思い出します。
ゆえに「このコートはNBA仕様ですね。間違いありません」とコメントしました。

また、“スーパーモーニング”ではWBC=USA=ドリームチームである。といことでアメリカ人のドリームチームに対する幻想についての検証でした。
もちろん野球について聞かれる訳もなく、ドリームチームという語はいつ頃生まれ、使われるようになったか? どうしてドリームなのか? という大元に対するコメントを求められたのです。
これも「1992年、バルセロナ・オリンピックのバスケットボールのアメリカ・ナショナルチームのことを…云々」と答えたのは言うまでもありませぬ。

テレビというものはこのように談話で構成していくわけでありまして、新聞や雑誌などの原稿の消息通の誰々は…、とか業界の誰々は…というのと同じことでそこに使われたのです。
何もボクでなくてもいいと思うし、他に詳しい人はいっぱいいるのにと思ったのですが、そこにひとつの秘密(することもないのですが)がありました。
この3つの番組のディレクターは全員バスケをやっていた方たちでした。それでボクに声を掛けてくれたのだと思っています。
なんで? と考えてみたら次の4点があるのではと思い至りました。
① なんとかしてバスケットという語を露出したい。
② 島本だったら長く携わっているからわかるだろう。
③ 上の立場の人も説得しやすい。
④ プレイをしていた頃から読んでいたり、解説を聞いていた島本に仕事で会ってしまおう。
というものです。
番組収録後にバスケ話が延々と続いたのはとうぜんのことでした。

なんにしても“バスケ”という言葉がでるということはバスケのためになると思ってい
るのでこんな形でも露出できることは嬉しいのです。
 なかでもラジオのディレクターのO君は第1回のファイブスターキャンプのパスト・キャンパーだというのですから驚きました。そして嬉しくなりました。
 キャンプのディレクターというのは参加する子どもたちにとっては親みたいなものですから一入(ひとしお)です。その親が子のディレクターに使われるというのはすごく素敵なことだと思えて幸せ感に浸りました。
 
 月刊バスケの読者、TV解説を聞いてくれた方々は凄い数です。そしてファイブスターキャンプでも12年で3000人以上の参加者がいます。
もし、僕が必要だったらいつでも声をかけてください。バスケのためだったら万難を排してお役に立つよう頑張ります。
今回は本当に書いてて嬉しい原稿でした。今後ともよろしくお願い致します。

それでは次回の“なんトラ”までSee You!


ファイブスターキャンプin狛江・バスケは楽しく!

島本和彦さんと岡山恭崇さんが主宰するファイブスターキャンプが、今年もヒステリアの拠点・狛江にやってきました。
2月19日午前9時、いつもH2B2でお世話になっている狛江市民体育館に、小学生から高校生までの「バスケがしたい!」男女35人が集結してのキャンプです。

午前中はファンダメンタル。フルコートが2面取れるスペースを4つに分け、各コート毎に専門のコーチを配置。3つのグループが一定の時間で移動しながら、それぞれシュート・ドリブル・リバウンドを教わるというローテーション形式です。
例えば、あるグループはまずAコートでリバウンドを教わり、次にBコートに移動してドリブルワーク、最後にCもしくはDコートでシュート練習。もちろんその間に別グループは隣のコートで他のスキルを教わっているわけで、最近は多くのクリニックで採用されている効率の良いやり方です。グループ分けは小学生・中学生・高校生の3つでした。
スキル別にコーチがついているので、練習方法もそれぞれに工夫が凝らされています。中でもリバウンドの部門は、2チームに分かれてサークルを囲み、その真ん中に置かれたボールを5秒間取られないようにスクリーンアウトするというものや、リバウンドを取ってシュートし、さらにルーズボールを取ってまたシュートといったものなど、あまり見られない練習方法を取り入れていました。僕が知らなかっただけなのかもしれませんが(爆)。

昼休みをはさんで、午後の部の最初はゲストが登場。前回のこのコーナーで紹介したストリートのプロ、Legendの選手達によるボールハンドリング講座です。
AJがメインコーチのような感じで進んだのですが、AJの進行はなかなか手慣れたものですね。喋り上手な人はついつい笑いを取ることに走りがちですが、彼は適度に参加者の笑いを誘いながらしっかりとドリブルの重要性を説いていました。参加者をノセるのもうまかったですね。
毎日指導する学校の監督やコーチはそういう方法を取るわけにはいかないと思いますが、クリニックの場ではこういった“子供達のやる気を起こさせる”方法が有効です。なおかつちゃんとポイントを突いた指導もしていたので、思わず筆者も「やるな、おぬし」と密かにつぶやいた次第です。
そうそう、参加者がLegendのプレイヤー達のデモンストレーションに驚嘆していたのは言うまでもありません。

Legendのメンバーが会場を後にすると、キャンプは1on1や3on3のゲームに移りました。その中で、1on1の高校女子部門決勝はかなりの激戦。白熱の勝負を制した女の子は、以前GYMRATSという団体のクリニックでも僕と顔を合わせたことがあり、相当な向上心の持ち主のようです。実力も既にかなりのもので、Legendのメンバーにも負けじとばかりに見事なドリブルを披露していました。
そして最後はシューティング大会。フリースローラインから順にシュートを打ち、決めた人は無条件で勝ち残り、外した人もリバウンドを拾って次の人が決めるまでに入れれば残れるというルールです。次の人に先に決められてしまうと周りから「See you!」と言われて脱落です。
3つのグループごとに優勝者を決めた後スタッフ部門も行われたのですが、島本さんに手招きされて急遽僕も参加。結果は……訊かないでください(泣)。ただ、「なんと彼はアメリカにバスケ留学して、帰ってきたばかりです!」と紹介されていた某若尾君が真っ先に脱落したのがせめてもの救いです(笑)。
午後のゲームの各部門優勝者に賞品が贈られ、また参加者全員に岡山さんから終了証が手渡されて、キャンプは無事おひらきとなりました。

終了後、参加者の一人である中村コウヘイ君に話を聞きました。今回は足の怪我のため見学となったものの、実に7年連続でこのキャンプに参加しており、島本さんが可愛がっている中学1年生です。そんな彼曰く「自分の知らなかったプレイを教えてもらえるので、このキャンプのおかげでうまくなってる実感があります」とのこと。怪我で参加できなかったことを非常に残念がっていたのが印象的です。
驚くべきは、既に170cmほどある有望な選手だというのに、将来の夢はなんと学者! 一見もったいない話ですが、それまではバスケを一生懸命頑張って、大人になったら楽しくバスケをやりたいそうです。そう、バスケは楽しむことが何よりも大事。そういう意味では、まさに彼のような選手のためにこのキャンプがあると言ってもいいでしょう。
バスケの基本は楽しむこと……あらためてそのことを子供達に教えられた、そんなキャンプでした。


Legend・歴史の第一歩

昨年、日本には2つのプロバスケリーグが誕生しました。一つは既にここでも何度も紹介しているbjリーグ。そしてもう一つがストリートリーグ・Legendです。
日を追うごとに市場を拡大し、すっかり市民権を得たストリートカルチャー。その中で、ここ数年ストリートバスケも少しずつ動きを見せてきてはいました。「FAR EAST BALLERS」が先駆けとなり、それに続く人達も現れてきていたのです。代々木公園に作られたコートでは「ALLDAY」というトーナメントゲームも定期的に開催されるようになり、ますますその熱は高まる一方でした。
そこに目をつけたのがヒステリアのメンバーでもある金井真澄氏。地道に、しかし大きな志を抱いて活動する彼らに可能性を感じた氏は、某大手企業を退職し新会社「FROM THE STREET」を設立、プロのストリートリーグを立ち上げました。大変な英断です。
10月末に行われた結成披露パーティーには島本さんや河内敏光bjリーグコミッショナーも駆けつけるなど、バスケ関係者の注目を集めました。
その記念すべき1stシーズンの優勝者が、2月12日のグランドチャンピオンシップで決定。そんなわけで、その2月12日の様子を報告したいと思います。ただ、Legend公式HP(http://www.streetlegend.jp/)に詳しいレポートが既に出ているので、ここでは僕なりの視点で書いてみることにしました。

僕が会場入りしたのは開始10分前でした。その会場というのは、新木場駅からほど近い所にあるライブスペース。ストリートというと野外を想像しますが、Legendは場所を選びません。型にはまらない、固定観念にとらわれないというのが売りというか、Legendらしさというべきでしょうか。
それはともかく、中に入ってビックリしました。予想していたよりも大きい会場だったのに超満員なのです!「これは1000人いってるかも」と思ったら、後で聞いたところやはり1000人入っていたとのこと。前売券が早い段階で売り切れていたので、そんなに大きな会場ではないのかと思っていたのですが……Legend恐るべし。
東京アパッチのホームゲームの時にも有明コロシアム前の野外スペースでリーグ戦が行われていましたが、その時はだいたい50人程度。それでも「思ったより多いし、結構盛り上がってるなぁ」と思ったものですが、グランドチャンピオンシップとはいえ1000人というのは十分な集客力です。 ちなみに、観客席はコートを取り囲むように設定されていて、ボールはもちろんのことルーズボールを追った選手も容赦なく飛び込んできます。それだけに、観客はコートから目を離すわけにはいかないし、しっかり見られているとなればプレイヤーも手抜きはできません。また、お互いを身近に感じることもできるので、これは良いことです。と、思わず断言してしまいます。

ほどなくしてイベント開始。legendには必ずMCがいて、盛んに観衆を煽ります。時には試合中のコートに割って入ることも。この日は2人体制で、トークのかけあいもなかなか面白かったですね。
プレイヤーも負けていません。リーグ推薦ボーラーとして登場したぬま・仮エースの2人は、参加ボーラー紹介時は亀仙人Tシャツ、試合前の入場時は大仏マスクを着用して現れました。他にも福岡土産を観衆に配りだす選手がいたり、見る者を惹きつけるパフォーマンスが良いですね。
肝心のゲームも、見る者を「アッ!」と言わせるプレイが随所に出ました。刺客ボーラーの一休に「大したことない」と挑発されたTANAは、相手のウェアを脱がせて抜き去るというストリートならではのスーパープレイを披露。試合後に「とんちだけだった」というコメントを残し、場内を大いに沸かせました。
こんなパフォーマンス満載でも、Legendはあくまで真剣勝負。青山学院大出身のクリスや日本体育大出身のFUJI(藤田浩二)らは高いスキルを存分に発揮し、その他のプレイヤーも勝負にこだわる姿勢を見せました。敗者復活戦をはじめ、多くのゲームが激戦でした。

ところで、この日僕が一番注目していたのは、準決勝の前に行われたスペシャルエキシビジョンでした。車椅子バスケの安直樹選手(アテネパラリンピック代表)が健常者に混じってプレイするのです。人気漫画「リアル」でそういうシーンがありましたが、その再現というわけです。
前述のぬまと仮エースが在籍する勉族のメンバーをまじえてのゲームでしたが、ピック&ロールから安選手がレイアップを決めた時は場内がどよめきました。安選手の器用な車椅子さばきやボールの扱い方、3ポイントも打てることに驚いた人が多かったようです。車椅子バスケもちょくちょく見ている筆者としては、こういった企画が今後増えていってバスケ界全体が盛り上がってほしいと願うばかりです。

今回のグランドチャンピオンシップはLegendの今後の発展を十分に予感させるものでした。期待の意味も込めて、今回のイベントで気になった点を一つだけ挙げておきます。
それは、休憩時間がないこと。イベント全体の時間が長いのはあらかじめわかっていることですから、どこかで一息入れる時間が必要です。見る側としては喉も渇くし、トイレにも行きたいし、グッズもじっくり選んで買いたいし……となるはずです。それに、疲れてくると見ることに集中できなくなります。立ち見席でも結構な額のお金を取っているのですから、余計にこういう配慮は欠かさないでほしいですね。
bj同様Legendもプロ、ファンあってのリーグです。「ダンクは4点」等の競技ルールもエキサイティングで魅せるバスケを志向していて良いところですが、競技以外の部分についてもお客さんを満足させるリーグであってほしいと思います。

あっと言う間に1stシーズンが終わったLegend、3月11日には早くも2ndシーズンが始まります。通常のリーグ戦は無料で観戦できることが多いので、一度その熱を感じに行ってみてはどうですか?