美味しい台湾を確認した。 – なんトラ73

 前回に5kgも太ったと書きましたが、台湾の食事は本当に美味しかったのです。セーブできないのは我が心の弱さのなせる業と、あきらめております。
 さて、世界中どこにいっても美味しいものを見つけるという動物的勘を働かせるべく常日頃から鍛えておりますが、現地にアンジェラという食通がいるとさらにその勘は増幅します。この台湾行きはそんな旅でした。
初日はチャイナエアラインの19:30発のフライトだったので3時間ほどで夜の22:30ごろに台北着、時差は1時間マイナスなので21:30。そこからいっきに台中へ、2時間くらいかかって着いたのですが、夜も遅かったのでそのまま床につきました。
翌朝から早速、台湾式ブレックファーストでスタートです。11月の中旬なのにやはり台湾は南国。気温も25度くらいで過ごし易い。暖かい国だけに果物が豊富で、有名な春水堂というcafeでタピオカミルクからはじまる朝食でした。フルーツジュース、ジンジャー・ミルクティー、点心(小籠包、シュウ、マイ等)、ミルクジャムとバター・チーズトーストと、どれも洗練された美味しさで言う事無しでした。
その後、三義という木彫で有名なところで台湾式のお茶をいただく事になりました。日本通の陶芸家の方からお茶の故事来歴をお聞きしながら東方美人という種類から始まるコースを体験。7種類のそれぞれ個性あふれるお茶はどれも美味しく、1杯1杯に喉を潤すとか気持ちをやすめるという効能があるのだ、という目からウロコのお茶の入れ方でした。お酒のぐい飲みくらいのおおきさの器でお茶をいただくのですが7杯ともなるとおなかがいっぱいになります。が、昼食も忘れずに客家料理(はっか)という昔からの料理を食しました。唐辛子を中心としたスパイシーな味でしたなぁ。
食べて乗って、食べて乗ってという連続の最終目的地は夜市(ナイトマーケット)の屋台での夕食。屋台といっても博多のものなどとは違って大学の文化祭の模擬店みたいな感じのものがほとんどで、その数も膨大。1区画に400~500店はあるようです。
アンジェラのお薦めの餃子、小籠包、シュウマイ、チキンの排考(から揚げ)、ねぎ餅、きのこの天麩羅、小厚揚げの各種味、オイスターの玉子焼き、臭い豆腐、マンゴー、緑豆とバナナ混じったジュースなどをすべて食し、屋台料理を満喫しました。ひとつずつなのだけれどそれぞれが美味しいし、それぞれの個性が際立っているのです。そして、廉い!。さらに、全体のトーンでは味の調和がとれているのが嬉しいところです。
雑然とした狭い道に光があふれ、凄まじい喧騒のなかで食するのはなぜかすごく懐かしい感じでした。こんな食べ方が“食の原点”なのでしょうね。
その後、台北でも夜市に行き、同様な食体験をしましたが満足の一言でした。
皆さんも台湾に行く事があったら、夜市ははずせませんね。

さて、今回の旅は仕事と切り離しての旅と割り切って考えていました。しかし、有能なるアンジェラお嬢様はもの凄いコーディネイト能力を発揮して、サプライズなスケジュールを用意してくれていました。ボクの仕事の参考になるだろうと、台湾のHOOP、DUNKを発行している出版社に連絡を取り編集長と会う機会をつくってくれたり、知り合いのNBAコメンテイターのケニー・高氏をとうして、台湾リーグのトップチーム・台湾ビールの練習を見る機会をセットしてくれたのです。
台湾でのあらゆる方面のバスケ事情も取材でき、感謝感謝です。
なかでも思い出すのは練習後に選手の皆さんと話したときのことです。“スラムダンク”の話が出ていろいろな質問をされたのですが、かなり深くよ~く読んでいるのにびっくりしました。日本のみならず台湾でのバスケ・ムーブメントにも大きく影響していることが確認できたことも大収穫でした。
食の方面とともにバスケットボール・コネクションも確立しなければいけないと思わされた旅でした。癖になりそうな台湾行きです。

なお、帰国して1週間ほど食事やスポーツ(テニス)での調整をしたりで、体重の方は目出度く通常の領域に戻ったことをご報告しておきます(ふぅ~!)。それでは、次回の“なんトラ”までsee you!


日本のバスケに明日はある!!

bjリーグが開幕した11月4日、僕は早稲田大学の大学祭に足を運びました。久しぶりにぴちぴち女子大生でも見て英気を養おうと思……ったわけではなく、この学園祭の出し物の一つとしてバスケをテーマにしたシンポジウムが開かれると知ったからです。
HP(http://www.den-sports.com/wasedasai2006/)を見てみると、企画したのは早稲田大学スポーツ研究会というグループ。前回のレポートにある通りこの日は夜6時半から所沢でしたが、シンポジウムは4時までの予定とのこと。それなら間に合うなということで行ってみようと思ったわけです。

地下鉄早稲田駅から地上に出てみると、もうここから結構な人だかり。すぐ近くのコンビニでもレジで3分ほど並んでしまいました。キャンパスに入るとまさに芋を洗う状態。早稲田に来たのは2度目ですが、改めて規模のデカさを思い知らされます。ちなみに前回来たのは入試の時。サクッと落ちましたよ、えぇ(泣)。
人をかきわけるようにして、なんとか目的地の14号館にたどり着きました。少し遅れて行ったので、僕が入ったのはもうそろそろ休憩時間という頃でした。会場は講義で使う普通の教室、キャパは120人くらいでしょうか。僕が入った頃は30人くらいの入りで、学園祭のだし物だけに人は入れ替わり立ち替わり。多い時は50人ほどいたように思います。
パネリストはLegendでお馴染みのAJ、元JOMOの大野慎子さん、車椅子バスケ・千葉ホークスの安直樹選手、スポーツライター小永吉陽子さんの4人。話の内容はさきの世界選手権と日本代表についてです。「日本代表の諸問題」として、JOCからの強化費の少なさや候補者の大量辞退等の案件が示されます。一部ファンの間ではネット上など散々論議されてきた問題ばかりです。
さらに話は進み、協会の諸問題へ。組織の硬直化、世界選手権の資金難、福岡レッドファルコンズ解散といった、これまたファンの間で大きく話題になったものばかり。これらの問題にパネリストが各々の意見を述べていくという形です。テーマはズバリ「ここが変だよ! 日本のバスケ」。
少ししか聞いていないのですがその限りでは、ちょっと突っ込みが足りないかなという感じ。短時間では難しいかもしれませんが、パネリストに意見を求めるだけではなく、主催者側で問題点をもう少し掘り下げていれば、「ちょっと覗いてみようか」という感じで入ってきた人達も食いついてくれたのではないかと思います。協会もあれだけネタを提供してくれてるわけだし(爆)。

休憩時間に入り、知り合いの富士通サポの方が僕の所に来てくれたので、いろいろとバスケについて話をしていました。そこに「こんにちは~」と声をかけてきた女性が一人。今やバスケファンの間ではすっかり有名人になった、北村美夏さんです。実は、早稲田と聞いて僕は真っ先に彼女の顔を思い浮かべていました。やっぱり彼女も関わっていたんですね。
念のため説明しておくと、北村さんは早稲田を卒業したばかりの新進気鋭の女性スポーツライター。つまり僕にとっては同業者なわけですが、今のところ実績は10歳近く下の向こうのほうがかなり上(汗)。ジェリコ・パブリセビッチ前日本代表HCのインタビューがファンの間で話題になったのは記憶に新しいところです。
同じ世界に生きるライバルとして負けられないと思う一方、いろんなバスケ会場で顔を合わせる良き仲間でもあります。華奢でしおらしい感じの女の子ですが、そんな彼女のエネルギッシュな仕事ぶりはこちらをごらんください→ http://www.s-move.jp/catid_45.html

3人であれやこれやと話しているうちに第二部に突入しました。ここでは「ここから変わる! 日本のバスケ」ということで、まず新たな動きとしてbjリーグを紹介、続いてLegend、さらに車椅子バスケの現状等が取り上げられました。ここで特に積極的に発言していたのはAJ。まぁ彼の場合は元々よく喋る人なんだと思いますが。
Legend立ち上げの主要人物としてその経緯を語ったのはもちろんのこと、bjリーグについても評価すべき点と改善すべき点を具体的に挙げていました。さらに車椅子バスケについて安選手が語っている時もしっかり絡み、「僕ら5人vs安君一人で勝負して負けた」なんて裏話も披露してくれました。
所々にウケ狙いをはさむあたりはさすがというかやっぱりという感じですが、第一部から結構マジメな内容のトークをしていて、しっかりバスケのことを考えてるな~と思いました。いや、プロである以上それは当然なんですが、彼の場合Legendではそういうキャラじゃないもんで。ただ、結局周りより目立ってしまうのはいつも通りですね。

最後の30分は質問タイム。5つほど質問が挙がった中で最も印象に残ったのは、高校バスケのセネガル人ブームについて。大野さんは「うち(母校・長崎女子高)もやってしまったのでアレなんですけど(笑)」と言いつつあまり良い傾向とは思っていないような回答だったんですが、これについて「選手もやっぱりそう思ってるのか」と思った人も、それとは別の感想を抱いた人もいるでしょう。
僕が思ったのは、こういう意見を聞くのはファンにとっては非常に貴重だということ。僕のように取材する立場の人間は、現場の声を聞くチャンスがあります。例えば大阪エヴェッサのオンザコート4について、ブースターの間では盛んにその功罪が語られていますが、当事者あるいは他チームの選手は一体どう思っているのか。全てが本音ではないにしても、建前を聞く機会はあるわけです。
しかし、マスコミの露出が少ないバスケ界において、一般のファンの人達はその建前すらなかなか聞けません。いくら我々の間で議論百出したといっても、それらはあくまでも外から見ている側の言葉。現場の人間にしかわからないこともあるし、その彼らの声を聞くことができるというのは貴重なのです。今後こういう機会が増えることも、バスケ界が発展していくためには大事なことだと思います。
というわけで、早稲田大学スポーツ研究会の皆さん!! 来年の学園祭でと言わず、いつでもいいからまたやってください。お手伝いできることがあればやりますよ。日本バスケの明日のためにね。

追記:シンポジウムにはLegendの「ぬま」もチラッと顔を見せていました。AJもいるし、安選手も勉族で一緒に活動してるもんなぁと思ってたんですが、どうやら大野さんも勉族に入ったとか入ってないとか。Legendのセバスチャンによく似た人もいるみたいだし(爆)、今度勉族特集でもやろうかな?


なんトラ72

 11月の12日から17日まで台湾へ小旅行としゃれてきました。
 この夏、我が家にホームステイしていたアンジェラ・チェンという台湾の娘さんに誘われてのプランだったのです。
 まずは彼女の人となりを紹介しましょう。
アンジェラは釈由美子似の素敵な、おしゃれなレディで美味しいものを食べることと、お嬢様願望をもつなかなか頭脳明晰なお娘さん。願望など持たなくても十分お嬢様チックなのになぁと思うのですが、本人は今時の日本のファッション雑誌をチェックしているようで、探究心旺盛なのです。
我が家は子どもがふたりとも男の子だったので、突然娘ができたようなものでボクとしても不思議なものを見ているような感じだったし、嬉しくもあり、うちのガーコ(神さん?)ともすごく気があっていいコンビなのです。
もちまえのひとなつっこさで、つねに「お母さん、お父さん」などと言ってくれるし、世にあまたいる娘を持つ親の感覚を味合わせてくれました。
彼女はロータリークラブの国際交換のアンバサダー(大使)というプログラムに選ばれて京都で3か月の間日本語学校に通う学生でした。その時に東京も行ってみたいということで縁あって我が家にステイしたのです。本国では大学の心理学の講師をしています。
初めてあった日に“美味しい物好き”と聞いたので「ガイドブックかなんかで調べるの?」
と聞くと「いいえ、知らない町に行った時5人位、歩いている人に“ここらに美味しいものを食べさせるお店はありませんか?」と聞くんです、と言うのです。そして「その中で3人位が教えてくれたたお店に行ってみるんです、はずれませんよ」、またそれが適わない時には「沢山人の並んでいる店に入るんです」と言うではないですか。
 思わずうなりまいた。この娘は賢い。只者ではないと思いました。
 そして「お父さんのお薦めのお店はどこですか?」と切り替えしてきます。
 日本にいる間中、築地の魚河岸の板前さんが行くような店をはじめとした、ボクのお気に入りの店に連れて行ったのは言うまでもありません。お世辞だったかもしれませんがすごく喜んでくれました。アンジェラのフィロソフィーは“高くて美味しいのは当たり前、廉くて美味しくなきゃ”というもの。ボクらとピッタリだったのです。
 台湾に帰ってからも週に何度かメールをくれるしSkype(PCで会話できるシステム、無料が嬉しい)でも話しました。そんなとき最後のフレーズは「次はアンジェラの番です。お二人を案内します、台湾にも沢山おいしいものがありますよ。来て下さい」でした。
 そんなこんなで実現した旅なのです。
 凄い旅でした。5kgも太っちまいました。高血圧の対策として食事療法で8kgくらい痩せたのに…。食べて、食べて、食べて、食べて……。う~ん。重い!。
 この旅の内容は次回の“なんトラ”を。それではSee you soon!


いつの間にか……。 – なんトラ71

 Time past rapidly…。あっという間にすごく寒くなってきたし、あっという間に60歳、そしてなんトラも70回を過ぎていたんですね。ここまで書かせていただけるとは思いもよらず、本当に井上先生とITプランニングのスタッフの方々には感謝でいっぱいです。
 そしてこの拙文を読んでくださっている方々がいるから続けられたのだと思います。皆様にも感謝です。
 どうも性格上一度始めるとただ、だらだらと続ける事のみが信条のように、続けてまいりましたが、家人曰く「バスケのことを喋っていても、食事にしても、呑み始めても長いんだから」というのはどうも当たっているようで、これからは長いのはともかくとして、いろいろと肝に銘じなければならんことも多々あるな、と反省しきりです。
 しかし“継続は力”ということもあります。
 続けているうちに10年を過ぎたファイブスター・キャンプもPast Camper(過去の参加経験者)として、名の知れたプレイヤーも出てきています。
 まず、今夏の世界選手権に出場したナショナルチームの網野友雄選手、キャンプネームは“アミーゴ”。彼は東京キャンプに来てくれています。当時は185~6cmくらいの身長で、ワンオンワンで一年後輩の井村弾こと“ダン”に決勝で敗れていたのを思い出します。世界選手権のメディアガイドにも「網野友雄はナショナルチームで最も運動能力に優れたプレイヤーの一人。素晴らしいジャンプ力を持ち、迫力満点のダンクを決めることができる。身体能力の高さを存分に生かすことのできる優れたリバウンダーでもあり、ディフェンスでも貢献できる。また、3ポイントシュートも可能なシュートレンジも持っている」としるされています。素晴らしい成長です。
 また、日本人初のNCAAディビジョンⅠプレイヤーであり、今春能代カップに出場したモントロス・クリスチャン・ハイのOB、松井啓十郎選手も参加していました。かれはそのころから“KJ”というニックネームです。現在はアイビーリーグのコロンビア大タイガースのベスト3ポインターとして活躍しています。2年目のシーズンいよいよ本領発揮のときが来たようです。
 さて、12月9日に栃木県の佐野市の“アリーナたぬま”でキャンプが行われますが(9:00~17:00)、ここに小学校1年生のときから東京近辺でやるキャンプには必ず参加している中村滉平(こーへい)君がJr.NBAにセレクションに通りメンバーに選ばれてアメリカに試合に行く事に成りました。現在中学2年生で185cm、78kgの偉丈夫に育ちました。スピードがあるわけでもなく運動神経にも恵まれているとは言えません、そしてパワーもあるわけではないのですが、小学生の頃からコツコツとひとつのことを追い求めるタイプで努力をすることが自然と身についている子でした。そこを買われたのでしょう。佐野キャンプには午後から千葉でJr.NBAの練習があるにもかかわらず、本人からの参加申し込みがありました。昨年の狛江キャンプには足の故障で松葉杖を突きながらも「見ているだけでも勉強になります」などと言って岡山恭崇ヘッドコーチと私を泣かせてくれました。
 今回の佐野キャンプは栃木で初めての開催で参加人数の集まりが心配でしたが、50人以上の参加申し込みがありました。開催に当たってひとかたならぬ努力を惜しまないで行動してくれた上岡麻梨さんの尽力の賜物です。
 長く続けるということはこのように素晴らしいプレイヤーを生むことができることになるのですが、岡山や私は彼らに刺激を与えただけで、勝手に彼らが生長していったものなのです。彼らの努力の結果なのです。また継続のうちには多くの方々に本当にお世話になるのです。世話にならなければお世話できないということもありますので、これからも続けていきたいと思うのです。
 このなんトラを読まれた方で佐野に近い所にお住まいの方はぜひ見に来て下さい。こどもたちのいい顔を見れることは保障しますのでね。

 それでは次回の”なんトラ”までsee you!


bj開幕!

「なんか、あっという間でしたねぇ」
こう語ったのはヒステリアメンバーのカメラマン・中村斗音さん。東京アパッチの公開練習を見学しに行って、専属カメラマンをしている中村さんとお会いした際の一言です。
まさにその通りでした。4月30日のファイナルからほぼ半年。よく考えれば結構な時間ですが、その間トライアウトやドラフト会議、さらにはドラフト外選手や外国人との契約、各チームの海外遠征、プレシーズンマッチ、エクスパンション等bjリーグの話題には事欠きませんでした。 しかしそれらはあくまでもオフの楽しみ。料理で言えば食材や調味料みたいなものです。いよいよ始まるシーズンこそが一番の楽しみ、いわば調理されてテーブルに出てきたメインディッシュです。あっという間だったとはいえいいかげん腹が減ってしょうがなかったので、当然のように開幕戦から味わうことにしました。

11月4・5日の開幕カードは所沢での埼玉‐富山と有明での東京‐大阪。今シーズンのスケジュールを見てみると、埼玉のホームゲームと東京のホームゲームは結構日程がかぶってますね。どちらかが遠征に出ている間にもう一方がホームゲームをやるほうが個人的にはありがたいんですが、体育館の確保の問題もあるから仕方ないんでしょうかね。それにしてもかぶりまくりな気がしますが。
まぁそんなことを言っててもしょうがないので、とりあえず4日は所沢、5日は有明に行くことにしました。エクスパンションチームの富山がどういうチームになっているのかという点と、ビッグマン石橋貴俊やLegend出身のbjリーガー・武井修志(ST)をまずは見てみたいと思ったわけです。
所沢市民体育館についたのは試合開始40分ほど前。場内では既に開幕セレモニーも始まっていて、なかなか良い雰囲気。チーム結成10年ということでスクリーンにはJBL時代の懐かしい映像も流され、この日を待ち焦がれた3683人のブースターは早くもヒートアップ気味です。所沢市長の挨拶もブロンコスに対する愛着と期待がうかがえる、熱い言葉でした。
そして試合開始。スターターは富山がドラフトNo.1ピックのルーキー呉屋貴教、根間洋一に外国人3人という布陣。呉屋と根間は沖縄出身で、一見外国人オンザコート5に見えます(笑)。一方ホームの埼玉は安齋竜三、清水耕介、庄司和広、マーカス・トニーエル、新外国人アンドリュー・フィーリーというラインナップ。
課題だったインサイドが補強され、プレシーズンも好成績だった埼玉ですが、試合は富山ペース。外国人3人が次々に得点を決めていきます。特にジェロッド・ワードが内外角に活躍し、来日してまだ2週間とは思えない働きぶりです。埼玉も内外角のバランスは悪くありませんが、どうも後手に回っている感じ。終始5~10点差をつけられる展開で前半を終えます。
後半も流れは富山。埼玉はフィーリーがゴール下の強さを見せますが、4Q開始直後には点差が18にまで開いてしまいます。残り2分頃からようやく追い上げ態勢に入るものの、この時既に庄司と清水太志郎が不可解なジャッジ連発でファウルアウト。最終的には102‐88で富山が参戦初ゲームを勝利で飾りました。
この日見た限りでは、富山の外国人はなかなかいいかも。ただし「個人技に関しては」という注釈つきです。また、この日の102点は全てスターターによるもの。ベンチメンバーでは野尻晴一と米本聡が悪くなかったという程度で、今後は控えの成長は急務でしょう。ちなみに武井はわずか3分の出場。ま、シーズンはこれからですよ。
埼玉はというと、こちらもチームとして組織立ったプレイがまだ少ないように感じられましたね。それと、フィーリーのポストプレイというオプションが加わったのは好材料ですが、昨シーズン得点ランク2位のトニーエルの存在感が少し薄くなっている気がします。この試合だけの話だったら良いんですけどね。

日付変わって5日は有明へ。前日はなんと9000人を超える大観衆だったということですが、思えば1年前も初日に3700人を集めながら翌日は2000人を切っており、正直なところ今年もまた2日目は少ないのかなと思っていました。
しかし今年は違った! この日の観客数は6401人。さすがに前日よりは減っていますが、それでも昨シーズンファイナルに次ぐリーグ歴代3位の数字です。東京は元プロ野球選手・東尾修氏の社長就任で話題になりましたが、もしかしてこれって東尾効果ってヤツですか?
あとは選手達が良いゲームをして、この日来てくれた人達がリピーターになってくれれば万々歳というわけですが、その大観衆が狂喜乱舞する展開が待っていようとは、僕には想像できませんでした。
ゲームは序盤から東京ペース。得点源のヘリコプターことジョン・ハンフリーがエンジン全開、昨季は仙台でプレイしたマイケル・ジャクソン(同姓同名の大物ミュージシャンと誕生日も同じ)も攻守に良いプレイを見せます。それに加えてこの日は青木勇人が大爆発!! 外角シュートがことごとく決まり、前半だけで18得点。チームも前半で19点リードします。
3Qは一進一退の攻防で進み、東京が20点リード。このまま東京の快勝と思った人がほとんどだったでしょう。ところがどっこい、大阪はここからマット・ロティックが3ポイントを連発して追い上げます。点差が開いたことでかえって開き直ったのか、思い切りよく打っていました。その合間にジェフ・ニュートンがフリースローで着実に加点、みるみるうちに点差が詰まります。
対照的に東京はシュートが良いタイミングで打てません。3Qまで大活躍の青木勇人もこのQは苦しいシュートを打たされる形。東京は昨シーズンの開幕戦も後半のスタミナ切れで追いつかれ、プレイオフでも前半は粘りながら後半新潟に突き放されています。その悪夢が甦るかのごとく、ディフェンスの脚が止まってしまいました。
館内に歓声と悲鳴が入り交じる中、残り3分余り、ロティックの3ポイントでついに逆転!! 実にこの間、東京はまさかの無得点。逆に5点差を許し、残り2分を切ろうかというところからようやく追いすがっていきます。残り1分からファウルゲームを仕掛けると、これが半ば成功した形で少しずつ点差が縮まり……ここからがどんでん返し。
残り5秒でニュートンに2投を沈められ5点差、これで万事休す……かと思いきや、東京のタイムアウト後ハンフリーの3ポイントに対して石橋晴行がファウル。これを3投とも決めた後、大阪のスローイン時に城宝匡史がオフェンスファウル! 大阪タイムアウトの後、東京は仲摩純平が3ポイントを打ちますがこれをロティックがチェック、ボールは大きくそれてしまいます。
さすがにもうダメだと思ったら、ゴール下に飛び込んでいた勝又英樹がタップで押し込み同点!! 実は時間切れだったような感じもしましたが(爆)、大歓声でブザーも聞こえなかったので確信はなし。ともかく審判の判定はカウントということで延長戦突入です。
延長戦も一進一退、しかし既に3人がファウルアウトしていた東京はジャクソンもファウルアウト、同点の残り29秒でハンフリーまでファウルアウトしてしまいオール日本人に。最後はロティックがオフェンスリバウンドを押し込み、98‐100で大阪の大逆転勝利となりました。それにしても、有明を2日目にしたのは結果的に正解でしたね。すごいゲームでした。

残る2カードは新潟があと一歩で全員得点・全員リバウンド・全員アシストのチームバスケで仙台を一蹴、大分は1戦目は終了間際の同点3ポイントで延長戦、2戦目は鈴木裕紀のブザービーターで高松に連勝と、生で見たいゲームが展開されたようです。
今シーズンも全チームのホームゲームを見て回る予定なので、「遠くてなかなか行けない」という方にも少しでもbjの雰囲気を味わっていただけるよう、できるだけレポートしていきたいと思っています。